K・Kニュース vol.2(2002年6月号)


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(財)日本アレルギー協会の入会案内

 (財)日本アレルギー協会は厚生省所管の財団法人として昭和42年に発足。目的は国民の30%を越える人達が何らかのアレルギー症状を持つという国民病とも云われる状況に対し、総合的に調査、研究、啓発、広報などによって国民の保健と福祉に寄与することです。学術団体日本アレルギー学会と協力し、医療関係者、患者、行政、社会の多くの人達と手を組んでアレルギー克服に向けて努力しております。昨年より個人会員も募るようになりました。当協会の趣旨に賛同され、入会いただけますようお願い致します。

 

正会員
一般会員
対  象

医師、看護師その他の専門職、医療従事者

患者および家族などの一般の方々

会  費
(4月〜1年間)
一口2,500円
(一口以上)
一口1,500円
(一口以上)
特  典

機関誌
「info Allergy」送付

機関誌
「アレルギートゥデイ」送付


■申し込みと会費納入■: 振込用紙に必要事項を記載し、会費を納入下さい。
 

■ お問合せ先 (振込用紙請求先) ■
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-5-11 富士ビル4階
財団法人 日本アレルギー協会
TEL 03-3222-3437  FAX 03-3222-3438


私の趣味・・・〜絵画〜

上天草総合病院名誉院長 岡崎 禮治
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 趣味の世界にも、その領域に全く無知で無頓着な素人がいる。このようなずぶの素人がルールのかけらも弁えないままに絵を描くことは恐ろしいことである。その他人迷惑な素人が私だと思っている。

 その理由は第1に正規の絵の修業をしていない。第2に決まったお師匠さんを持っていない。第3に特定の絵の団体に所属していない。第4に恐れ気もなく油絵の大作を飾り付け、自前の木版画を配布して恥じないでいる。傍若無人のこの振る舞いは天草というひどい田舎に暮らして、文化の洗礼を浴びることなく過ごした38年の歳月がもたらしたものである。

 熊本県の医師画家は独立展の三浦洋一先生をリーダーに杏美会という立派な団体をつくって活動している。私はこの会に入会することが夢であったが、せめて月例の合評会に出席する時間的余裕が出来てからと躊躇しているうちに腕の方が落ちてしまった。

 子供の頃の私は勉強の出来ない腕白小僧だったが、絵はよく描いていた。小学校の1年生で地元新聞社主催の九州学童写生大会で入選しており、高校1年の時は熊本日々新聞社主催の総合美術展の洋画部門で入選している。熊本医大の学生時代には産婦人科学の加来道隆教授が「日本産婦人科学大系」を著作された時、その挿絵の数コマを担当した。女性生殖器の絵の隅にR.Oとサインがあるのに気付いた人もいる筈である。同好の士を誘って医学部に美術部を創り大学病院の廊下で作品展を開いたこともあった。昭和27年インターンの時は熊本中央病院で当山堅三院長の指示で木造二階建の病棟新築記念に20号の油絵を描いた。歴代の院長に尋ねても、移転もしたし50年前のことなのでその絵の所在は今では判らない。

 昭和53年より熊本県医師会では美術展を行っているが、初年度からこれに油絵を出品してきた。昨年で23回になるので23作品を出品したことになる。病院職員で家を新築する者がよく絵を頂戴して行く。それも私の作品では比較的よく出来た油絵から攫ってゆくので弱る。暑中見舞状や年賀状は30年位前から木版画を差し上げている。

 海外旅行の度に美術館巡りをしたいのだが、美術に関心の全くない伴れがいると自由がきかない。25回の外遊の半分位その願いが叶えられただろうか。今、私の部屋にはルノワールの風景(模写)とゴヤの裸のマヤ(模写)とパリのモンマルトルの丘で買った貧乏画家の画が二つ飾ってある。丘の同じ景色は15年の歳月の距りをもっていて私にとっては思い出が深い。

 気管支喘息児の施設療法をやっていると必要に迫られて絵を用いねばならなくなる。実のなる樹を描かせるバウム・テストと、家族全員の集合体を描かせるファミリー・ピクチャーと、情躁教育の為の写生大会である。入院児が50名もいると絵の処理にも一汗かくことになる。

 私は今迄エッセイ集を6冊出しているが、最後の7冊を絵の写真を添えて出版せよと奨められている。病院の各所に掲げてあった油絵の20点位をプロの写真家が撮影して行った。

 カラーのままだと駄作が丸見えになるので、願わくばモノクロで印刷するようにと懇願している最中である。少しおどけて「竜宮余滴」と題するその本が出版される日が恐ろしい。

 


書 籍 紹 介

ここまで進んだ花粉症治療

佐橋紀男
NPO花粉情報協会
(分担執筆)
岩波アクティブ新書14
2002年発行

 

Allergy and allergic diseases :with a view to the future

A B Kay 監修(分担執筆)
British Medical Bulletin
vol.56, No.4
2000年発行

あなたは咳、喘鳴および息切れをコントロールできる
(「喘息」の理解と治療の手引き)

Jerry Dolovich 著
伊藤幸治 訳註
メディカルレビュー社
2001年発行

Inflammatory Mechanisms in Allergic Diseases

Burton Zweiman and
Lawrence B.Schwarts
監修(分担執筆)
Marcel Dekker,inc.
2002年発行


編 集 後 記

 KKNews2号が完成しました。
 今年の夏は涼しいと予想されていますが、6月上旬の九州は真夏日の連続です。
 さて、この号の第一面には「アレルギーの予防」をとりあげました。
 このテーマは今春のアレルギー学会でシンポジウムとして企画されましたので、司会者の一人である飯倉洋治教授に執筆していただきました。九州で行われたアレルギー週間の一般向け講演会のテーマの一つも「アレルギー・マーチをブロックしよう」でした。増加するアレルギー人口を何とか頭打ちにしたいものです。
 今年のスギ・ヒノキ花粉飛散は昨年のと同程度に多く患者さんも多かったようですが、スギ・ヒノキだけでなく、九州における一年間を通じての花粉飛散と花粉症発症との関係を調査した結果を掲載することができました。協力していただいた先生方に深く感謝致します。
 又、大勢の先生方からユニークな200字コメントをいただきましたし、岡崎禮治先生の絵画は先生のお人柄が見事に表現されており、共にこの版の雰囲気を柔らかくして下さいました。ありがとうございました。企業のご協力に感謝しつつ、次号へむけて企画を考えております。皆様から寄せられるアイデア、ご投稿を期待しています。 

 (文責:石川 哮)

 

 

 

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「K・K News」Vol.2
2002年6月発行

発行:(財)日本アレルギー協会九州支部
〒811-1394 福岡市南区屋形原4-39-1
TEL092-565-5534(内272)
FAX092-566-0194
メールアドレス
mail@allergy-fk.com

 


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