K・Kニュース vol.8(2005年6月号)


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私の趣味

 〜歌のおかげで〜


近畿大学名誉教授

 中 島 重 徳

近畿大学医学部奈良病院呼吸器アレルギー内科

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 当時、旧制の中学明善校で中村八大君の伴奏でシューベルトの'菩提樹'を独唱したのが、私の歌の人生の起点になっている。その後、いろいろの合唱団で学生時代を過ごし、医師になってからは、恩師萩原忠文先生(日本大学第一内科)が、常に歌う機会を作って下さった。

 近畿大学へ赴任してからは、バスバリトンの世耕政隆先生(近畿大学総長)と夜中の12時過ぎから夜明けまで、日本の歌曲をプロのピアニストの伴奏で歌う機会に恵まれた。世耕先生は若い頃、藤原義江氏の歌に傾倒された由で、特に日本歌曲では驚くべき知識とすぐれた歌唱力をお持ちで、厳しく指導して下さった。また、歌を通してGerhard Husch氏、佐々木さだ氏を始め、多くの国内外の歌手達との出会いがあり、とても幸せなことである。

 1999年以来、近畿大学医学部奈良病院の新設に携わり、患者さんの為のコンサートを始めて、この5月で第20回を迎えた。歌を通した繋がりによって、女声、男声合唱、弦楽四重奏、ピアノ、ハンドベルなどクラシック音楽を中心に演奏し、この中で、私も時々日本の歌曲を歌わせてもらっている。

 音楽には不思議な力があり、人の心を和ませる要素も大きい。しかし、歌で心に響く想いを表現するのは極めて難しい。

 声を豊かにするには、まず自分自身を豊かにすることが大切であり、さらに想いを伝えるには、詩の理解や表現のテクニックも必要となる。これらは,加齢によって声量もテクニックも落ち、更に、日頃の練習も怠けている私にとっては大変な負担である。

 そしてもう一つ、家内の伴奏で、シューベルトの'冬の旅'24曲を歌うという結婚前の約束も果たしたい。その為には、もう日暮れが目の前に迫っている私にとって、のんびりと老いる暇はない。

 もう一頑張りしなければ…とは思っているのだが、未だ道なお遠しである。

 


書 籍 紹 介

Manual of
Allergy and
lmmunology

Daniel C. Adelman
Thomas B. Casale
Jonathan Corren
編集
Fourth Edition

Mucosal
lmmunology

Michael E Lemm
John Bienenscock
Lloyd Mayer
編集
2005年 Elsevier
より発刊
「粘膜免疫」第3版
Vol.1,2

解剖生理学

雨宮 浩
編集
2005年メディカル
レビュー社より
発刊
「V章 免疫反応
によるからだの
防御」


支 部 だ よ り

 今年は九州ではスギ・ヒノキ科花粉が大量に飛散した割に症状が軽症であった印象でした。福岡では3月20日、震度6の地震があり、花粉飛散はかなり影響を受けたかにみられました。

 KKニュースを発行して第8号で、丸4年目になります。皆様には主に九州の先生方による多くのアレルギー・免疫に関する話題をお届けしていますが、少しでも役に立てばスタッフ一同やりがいを感じます。時々記事に関するご質問やお礼状を手にすることがあり、その都度感激しています。読んで下さってるんだ….。またこの新聞発行にご協力頂いているメーカーの方々も是非読んで頂きご意見・ご感想をお寄せ下さい。お待ちしています。

 アレルギー協会九州支部の活動を報告します。先ず、第11回九州アレルギー週間記念講演会では一般の方を対象に講演会を開催し、次に第4回アレルギー・臨床免疫医を目指す人達の為の研修会を企画開催しました。内容が盛り沢山で若い先生には知識を一気に吸い込むには絶好の機会だと思います。また新しい情報を必要と考えておられる中堅の先生方には基礎から最新の情報まで復習を兼ねた講習会は頭のリフレッシュにつながります(記事を掲載)。また喘息児水泳教室の会員を募集しています。さらにリウマチの方を対象に水泳教室を初めて試みております。プロの水泳コーチが指導、専門医がプールの近くに控えておりますので是非、参加をお勧め下さい。詳しくは福岡病院ホームページをご参照下さい。
(http://www.hosp.go.jp/~mfukuoka/)

(岸川禮子 記)

 

 

 

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「K・K News」Vol.8
2005年6月1日発行

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