K・Kニュース vol.1(2001年12月号)


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アレルギー・臨床免疫医を目指す人達のための研修会 ・ 福岡で開催!

 従来より、日本アレルギー学会認定専門医のための講習会や日本アレルギー協会による講演会をはじめとする多くの医師向けアレルギー講習が企画実行され、アレルギー専門医や診療にあたる医師向けの啓発が行われています。しかし、アレルギー科が法令化されたにも拘らず、我国では専門教育システムが準備されていません。日本アレルギー学会の認定医・認定専門医委員会ではその検討に入ろうとしています。

 日本アレルギー協会九州支部では、試金石としてアレルギー学に臨床免疫学を含めた2日に亘る研修会を開いてその必要性を探ることにしました。少々早取りとは思いますが、将来に視点をおいて、専門医育成のための速やかな対応を促すため、九州からの発信をしました。

 合宿研修を目的に企画し、受講料を徴収して聴講者50名に限定しましたが、実際応募者の中には1日だけの出席を希望し、又、福岡在住の人は宿泊を希望しないということもあって充分目的を達成したとは云えませんでした。しかし、述べ80名の参加となりました。参加者の大部分は九州地区の方々でしたが、遠くは、東北、滋賀県からの参加者をおられ、意を強くしました。

 講師、司会者は大部分が九州におられる先生方で、内容からみてアレルギー・免疫の専門家の層の厚さを再確認しました。もっと多くの聴講者を募集しておくべきであったのかもしれません。まだ聴講者の反応を充分把握した訳ではありませんが、来年も行う予定で計画するつもりです。 この研修会に関係した皆さんに感謝します。又、今回の企画に賛同して協力していただいた企業の方々にも感謝しています。

(文責:石川 哮)

 

 

 

 

 

 

 

 


期日 : 平成13年10月12日(金)〜13日(土) (一泊二日間)
場所 : KKRホテル博多
主催 : 日本アレルギー協会九州支部  協賛 : 小野薬品工業株式会社
第一日目(10/12)

I 型アレルギー炎症 : 基礎と臨床

庄司俊輔 (南福岡病院)

 :アレルギー炎症の理論

宗  信夫 (福岡市)

 :上気道 (アレルギーの診断と治療)

小田嶋博 (南福岡病院)

 :下気道 (小児喘息)

興梠博次 (熊本大学)

 :下気道(成人)

古江増隆 (九州大学)

 :皮膚(小児、成人アトピー性皮膚炎・蕁麻疹)

パネル討論 : I 型アレルギー炎症 全体の理解の為に 

モデレータ 

 西間三馨(南福岡病院) , 江頭洋祐(九州看護福祉大)

 久保千春(九州大学)

Evening Lecture 1.  鳥居新平(名古屋大学) : 環境とアレルギー

Evening Lecture 2.  吉原博幸(熊本大学) : 医療情報システムと将来の診療  

 

第二日目(10/13)

自己免疫疾患 : 基礎と臨床 

松下  祥 (埼玉医大)

 :自己抗原認識のメカニズム
  自己免疫疾患発現の組織 ・ 器官特異性

坂田研明 (熊本大学)

 : SLE

片山一朗 (長崎大学)

 :全身性強皮症

江口勝美 (長崎大学)

 :リウマチ疾患(慢性関節リウマチ、シェーグレン症候群)

パネル討論 :自己免疫疾患 全体の理解の為に 

モデレータ 

 吉田彦太郎(長崎市) ,  長澤浩平(佐賀医大)

 久保千春(九州大学)

Afternoon Lecture 3. 布井博幸(宮崎医大) : 原発性,続発性,後天性免疫不全症

Afternoon Lecture 4. 石川哮(熊本市) : 免疫療法の現状と将来

 



 

学会ニュース

第51回日本アレルギー学会総会・学術講演会が2001年10月29, 30, 31日の3日間、九州大学生体防御医学研究所(会長:笹月健彦教授)担当のもと、福岡市シーホークホテル&リゾートで開催された。
アレルギー・臨床免疫学研究者や臨床医の参加者は3, 000名を越し、大盛会であった。笹月会長の掲げた本学会のメインテーマは「アレルギーの解明と克服」であり、新しい世紀を迎えて最初の総会・学術講演会に相応しい会長講演、特別講演、シンポジウム、教育講演、セミナーが盛り沢山に企画され、一般演題も521であった。

2002年春季臨床大会は千葉大学担当(会長:今野昭義教授)で3月21, 22, 23日。

総会・学術講演会は昭和大学担当(会長:足立満教授)で11月28, 29, 30日開催予定。

 


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