K・Kニュース vol.5(2004年1月号)


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各 種 キ ャ ン プ 報 告
 

■ 第33回 サマーキャンプ


国立療養所南福岡病院 診療部長  小田嶋 博
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 平成15年8月4〜7日、福岡市郊外油山青年の家で喘息児童、ボランティア31、病院スタッフ24、総勢125名で行われた。冷夏であったがこの期間中だけは天気がよく猛暑であった。今年度は大きな発作もなく、発熱もなく、点滴が1人もないという点では初めてのキャンプであった。
 キャンプの目的は、喘息に関する教育的効果、体験不足を補う体験的効果、日常では把握できない問題点の発見と解決の医学的効果、また、両親遮断効果に加えて、医療スタッフ・学生の教育的効果もあり、毎年体験者からの就職希望も多い。
 今年度は、私がいろいろ書くよりも、参加児童の作文を許可を得て掲載させて頂くことにしたのでご一読下さい。
 最後にこの場をお借りして、ご後援頂いた福岡県・市教育委員会、西日本新聞社、ご協力頂いた、NHK、KBC、また、キャンプ中、子供達と寝起きを伴にして頂いた、ボランティアの皆さんに心から御礼申し上げます。

「はじめてのキャンプ」      3年 吉岡 陸

 三泊四日のサマーキャンプ。ぼくは、はじめてでちょっとさびしかったけど、友だちができてうれしかった!
 はじめての1日は、星物語を見ました。星物語では、星のことやかげ人形を作った星座の話をしてもらって星のなぞなどやぼくの知らないことが分かりました。友だちもできる予かんもしたし、やる気がでました。
 2日目は、なぞの地図をもらってモーモーランドをめざそうと思ったら「地図の中に人がなにかを言ってる」と思ったら、この人のいる場所にいって名前を聞いてこの(  )に名前を書くのです。書かないでモーモーランドに行くと、なんとべん当ぬきーできびしい道。さっそく出発してまず、2人の名前をゲッツと思っていたら2班においつかれて道を見つけてやっとのことでモーモーランドに着きました( 4 時間半)。そして、スイカをたべながら「 3 kmぐらいは歩いたなあー。」と思いました。
 3日目はキャンプファイヤーでぼくは友だちになるためをしました。他にも楽しいことがいっっっっっぱいありました。「 4 日なのに早い。」

■ 太陽の子サマーキャンプ


国立療養所東佐賀病院 小児科  久田 直樹
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 「さーあ、我々もぜん息児のキャンプをはじめるぞー!」と意気込んでキャンプサイト探し、日程表作り、現地調査などを終え用意周到(?)に、どちらかと言えばスタッフの方がワクワクして望んだのが昭和54年(1979年)の夏であった。
 80余名の学童とスタッフを合わせた総勢140名の大集団の目的地は雄大な阿蘇山の麓にある廃校となった小学校校舎。
 初日の日程は無事終了、しかし、2日目の追跡ハイク途中でなにやら空からフワフワと白いものが降り始めた。宿舎に帰りラジオ放送でわかったのが中岳からの火山灰であった。夜になったらまるで雪のように降るのが窓から見える。
 翌日起きたらビックリ、運動場が銀世界ならぬ薄い灰色の世界で、降雪量ではなく降灰量が20センチ以上はあったと記憶している。現地の住人もこんなに積もったのは十数年振りとのこと。当然野外活動は不可能で室内ゲームとなる。
 1日中、古い畳の上でのドタンバタン、結果は推察通りで発作がバタバタおこる。持参した医薬品が底をつき、病院まで高速道路を突っ走らせて事なきを得た。発作時対処法の実地訓練ができたとスタッフの強がりが言えたのが第1回のぜん息児夏期キャンプであった。
 今年で四半世紀、第25回を数える(現在は国立諌早少年自然の家)。

■ アレルギーっ子キャンプ


熊本アレルギーの子を持つ親の会 事務局  今村 陽子
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 恒例の一泊二日お泊まりキャンプを昨年に引き続き、熊本YMCAと共催で平成15年8月2日シ〜3日カに実施しました。場所は熊本YMCAの阿蘇キャンプ場です。今年の参加者内訳は大人10名、子供17名。
 内容はキャンプフャイヤーやバーベキューは勿論のこと、湧水プールでの水遊び、カヌー体験、陶芸、アーチェリー体験など盛り沢山。
 今回は新しい試みとして、キャンプ場側に食物アレルギー対応の洋風ランチメニューを作って頂きました。親元を離れ一人で一泊した子もおり、自信がついて格段の成長がありました。沢山の可能性を持っている子供達が、これから自分らしく活き活きと輝いていけるきっかけになればと願っています。
 怪我や喘息などの発作を起こす子もおらず、有意義なキャンプを無事に終えることができたのも、熊本YMCA阿蘇キャンプ場所長・料理長様、そして、資金面で助成して頂いた日本アレルギー協会九州支部のお陰です。
 紙面をお借りして厚く御礼申し上げます。


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